560-10 | 昨対比
このフローは、krewData厳選シナリオ集に掲載されている「実績の前年比を把握する」の具体的なフローの作成方法です。
また、「kintoneで昨対比を把握しよう! krewDataで前年と比較する」では、フロー作成の考え方について解説しています。
入力アプリのフィールド構成
実績管理アプリ
- 各拠点の売上の実績が日ごとに登録されている
出力アプリのフィールド構成
実績前年度対比アプリ
- 各拠点の実績が月ごとに出力される
- 前年度の実績と対比率が確認できる
1.入力アプリを設定
- 入力アプリコマンドを追加し、アプリの選択で「実績管理」アプリを選択する
- フィールドの選択で「拠点」「実績日」「実績」を選択する
2.今年度実績と前年度実績のレコードを抽出する
- フィルタコマンドを追加する
- 標準フィルタに下記の条件を設定する
*今年度を2020/4/1 〜 2021/3/31と仮定
・「実績日」、「≧(以降)」、「2020/04/01」
・「実績日」、「≦(以前)」、「2021/03/31」 - 同様に、前年度実績のレコードを抽出する
3.データ編集コマンドで年と月を抽出する
抽出した今年度実績と前年度実績の実績日から年と月を抽出して、集計キー、および結合キーとして利用します。
年を抽出する
- データ編集コマンドを追加して、結果を保存するフィールドに「新しいフィールドを作成」を選択して、新しいフィールド名に「実績年」を入力する
- 編集方法で「日付編集」を選択
- 編集内容に「年を抽出」して、対象を「フィールド」「実績日」とする
- 同様の設定で前年度も実績日から年を抽出する
月を抽出する
- データ編集コマンドを追加して、結果を保存するフィールドに「新しいフィールドを作成」を選択して、新しいフィールド名に「実績日」を入力する
- 編集方法で「日付編集」を選択
- 編集内容に「月を抽出」して、対象を「フィールド」「実績日」とする
- 同様の設定で前年度も実績日から月を抽出する
4.集計キーを追加する
売上実績を合計する際にグループ化コマンドで使用する集計キーを追加します。
- フィールド結合コマンドを追加する
- 結合値を保存する新しいフィールド名に「今年度実績年月」、新しいフィールドのフィールドタイプに「文字列(1行)」、結合する値の区切り文字に「その他」「/」を設定する
- 結合するフィールドに「実績年」「実績月」を選択する
- 同様の設定で前年度も集計キーを追加する
5.結合キーを追加する
今年度実績と前年度実績をアプリ結合する際に使用する結合キーを作成します。
- データ編集コマンドを追加して、結果を保存するフィールドに「新しいフィールドを作成」を選択して、新しいフィールド名に「実績年アプリ結合用」を入力する
- 編集方法で「数式」を選択
- 編集内容で数式に「実績年+1」を入力する
- フィールド結合コマンドを追加する
- 結合値を保存する新しいフィールド名に「前年度実績年月_アプリ結合用」、新しいフィールドのフィールドタイプに「文字列(1行)」、結合する値の区切り文字に「その他」「/」を設定する
- 結合するフィールドに「実績年アプリ結合用」「実績月」を選択する
6.各拠点の実績を年月ごとに合計する
- グループ化コマンドを追加して、グループ化する項目フィールドに「拠点」「今年度実績年月」を選択する
- 集計する値が保存されているフィールドと集計した値を保存するフィールドに「実績」を選択する
- 集計方法で「合計」を選択する
- 同様の設定で前年度の実績も合計する
前年度の実績の場合は、グループ化する項目フィールドに「前年度実績年月_アプリ結合用」も選択する
7.今年度と前年度の実績を結合する
- アプリ結合コマンドを追加して、今年度と前年度の実績をそれぞれ線でつなぐ
- 元になるアプリに「月ごと実績の合計(今年度)」、結合するアプリに「月ごと実績の合計(前年度)」を選択する
※選択できるアプリとして表示される名称はアプリ結合コマンドにつないだコマンド名が表示されます
- 結合方法で「左外部結合」を選択する
- 条件フィールドに「拠点」「今年度実績年月」「前年度実績年月_アプリ結合用」を選択する
8.前年比を計算する
- データ編集コマンドを追加して、結果を保存するフィールドに「新しいフィールドを作成」を選択して、新しいフィールド名に「前年比」を入力する
- 編集方法で「数式」を選択する
- 編集内容で下記数式を設定する
ROUNDUP(実績/前年度実績,2)
9.集計結果を調整する
アプリ結合コマンドの結果では、元になるアプリと結合するアプリの両方のフィールドが構成されたり、データ編集コマンドで作成した新しいフィールドはフィールドタイプが自動で設定されます。そのため、出力アプリに集計結果を出力する前にフィールドの構成とフィールドタイプを調整します。
フィールドの構成を調整する
- フィールド選択コマンドを追加する
- 使用するフィールドに「拠点」「今年度実績年月」「実績」「前年度実績」「前年比」を選択する
- 「今年度実績年月」は新しいフィールド名に「実績年月」を設定する
フィールドタイプを調整する
- フィールドタイプ設定コマンドを追加する
- 変更するフィールドに「前年比」を選択する
- 新しいフィールドタイプに「数値」を選択する
10.出力アプリを設定する
- 出力アプリコマンドを追加して、アプリの選択で「実績前年度対比」アプリを選択する
- 出力方式に「更新」を選択し、「更新または追加」オプションを有効にする
- データ編集フローのフィールドで、アプリのフィールドと対になるデータ編集フローのフィールドを選択する
- 更新キーで「拠点」「実績年月」を有効にする
11.出力結果を確認する
「前年度実績対比」アプリで実績の前年比を把握できるようになりました
サンプルファイルのダウンロードはこちら
https://download.krew.mescius.jp/study/krewdata-drill/pratical/dt560-10actual-year-on-year-change.zip