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ファイル入力コマンドでは、クラウドストレージのファイルを取り込んだ後に、読み込んだファイル名の変更や別のフォルダへの移動を行うことができます。この設定を使用した運用では、次のスケジュール実行時に読み込み対象ファイルが存在しない場合が想定されます。
本シナリオでは、フロー実行時に読み込み対象ファイルが存在しなかった場合に、kintoneのリマインダーの条件通知機能を使用して利用者に通知を行う方法を紹介します。
クラウドストレージでファイルデータを管理
基幹システムから出力した売上データを、月締めなどのタイミングでクラウドストレージにアップロードしています。アップロードするファイル名には「月別売上実績_2023年7月.csv」のように、ファイルに含まれるデータの年月を表す文字列を付加しています。
ワンポイント
この記事ではOneDriveを例に解説していますが、他にも「Box」 「Google Drive」 「Dropbox」 「SharePoint」でも同様の処理を行うことができます。
1.ファイル入力コマンドで読み込むファイルの設定を行う
- ファイル入力 – OneDriveコマンドを追加する
- クラウドストレージにサインインする
- 読み込みファイルが格納されているフォルダやファイル名を指定する
ファイル名は毎月新しい名前でアップロードされるファイルを読み込めるよう「月別売上実績_*」のようにワイルドカードを使用した名前を設定します。
プレビューファイルに読み込み対象にならない別のファイルを設定する
ファイル入力コマンドの設定では、読込対象ファイルが存在しないとエラーが発生してコマンドの設定を行うことができなくなります。これを回避するため、プレビューファイルには読み込み対象のファイル名「月別売上実績_*」に合致しない別のファイルを選択しておきます。
ワンポイント
プレビューファイルには、読み込み対象フォルダとは別のフォルダに配置しているファイルを選択することもできます。
読み込み後のファイルに対する動作を設定する
読み込み済みのファイルは、次回フロー実行時に読み込み対象外にするため、「4.読み込み対象ファイルに対する読み込み後の動作」でファイル名を変更する設定を行います。
・読み込み後の動作:「読み込み済」という別のフォルダに移動
・元のファイル名の前に付与する文字列:済-
※付与する文字列は数式でも指定が可能です。実務に併せて数式を設定してください。
ワンポイント
読み込み後を別のフォルダに移動したい場合は、読み込み時の動作に「別のフォルダに移動」を選択してください。
フローを実行すると読み込んだファイルの名前が変更されます。
krewData専用アプリの実行ログには、以下のようなログメッセージが出力されます。
ワンポイント
読み込み対象ファイルが存在しなかった場合は、ログメッセージに「入力ファイル数:0」と出力されます。
2.krewData専用アプリのリマインダーで通知設定を行う
実行ログが出力されるkrewData専用アプリで、読み込み対象ファイルが存在しなかった場合(ログメッセージに「入力ファイル数:0」が含まれる場合)にリマインダーで通知する設定を行います。
- レコード一覧画面の右上にあるアプリの設定ボタン をクリックし、「設定」タブの「通知」にある[リマインダーの条件通知]を選択します。
- [追加する]をクリックします。
- リマインドの条件を指定します。
- 通知のタイミング:「作成日時」「0日」「前」「相対時刻を指定」「0時間」「前」
- 通知の条件:「ログメッセージ」「次のキーワードを含む」「入力ファイル数:0」
- 通知内容:読み込み対象ファイルが存在しません。
- 通知先:作成者
フロー実行時に読み込み対象ファイルが存在しなかった場合は、このリマインダーの条件通知によりユーザー情報ページで設定したkintoneユーザー(フローの実行ユーザー)に以下のような通知が行われます。